帯屋捨松さんへ
先日、帯屋捨松さんの工場を
見学させていただきました
帯屋捨松さんの帯と言えば
まず思い浮かぶのが
とても大胆な色づかいや
異国を思わせるようなデザインなど
独創的な帯✨
それらはまず
意匠部でデザインされています
資料室には圧倒されるほどの数の本!
ふる~い日本画のテキストのようなものや
画集、植物画、料理の雑誌…
古い物・近年発行の物、日本の本、
ヨーロッパ、アジア、アフリカなど世界各地の本
ここから得たインスピレーションで
独特な色づかいや
異国情緒あふれる絵柄が生まれるのですね
デザインのイメージができると
下絵、正絵を描いていかれます
全て手描きなんです!
しかも…
色鉛筆・クレヨン・水彩・顔彩
和紙を使って張り付けたり
版画にしてみたり
できる限り
帯の仕上がりイメージに合わせた
デザイン画を作られます
それをそのまま絵として
飾っておきたいくらい素敵です✨
製造部では図案を「紋図」にしてもらい
織るための準備をしていかれます
こちらの部屋には
おびただしい数の色糸‼
写真の様に、
例えば「黄色」と言っても
微妙に色味が違う
数十種類もの黄色があるのです~👀
これらの糸を数種類混ぜたり
コマ箔を混ぜたりして
織るための色糸を作り出されます
機場には「すくい機」や
「ジャガード機(手織り機械)」が
いくつもありました
ジャガード機って天井に届きそうなくらい
とても大掛かりな機械なのですね
初めて見ました💕
実際に帯を織り出す前に
試し織りをし
イメージ通りになるよう
糸の色など、最後の調整
実際に織られるときは
柄をデータ化し、
一部コンピューターの力を借りつつも、
実際に糸を通したり
織る時の力加減など
全て手作業
帯の柄は下に出るので
下に置いてある鏡で柄を確認しながら
また織り進むペースもあっているか
1㎝に何段織ったかなどを確認しながら
少しずつ織っていかれます
正確さと根気のいるお仕事ですね
帯1本作るのに
気の遠くなるような
緻密な作業が繰り返されています
それでもやはり
手織りならではの味わいを大切に
1本1本大切に
作り続けておられるのですね
実は私、
帯屋捨松さんの夏帯を1本
母からもらっておりまして
この夏に締めて出かけた時に
見知らぬ老婦人に
とても褒めていただいたことがあるのです
今日工場見学させていただき
どのように作られたのかを知り
改めてその素晴らしさに気づけました
大切に使わせていただきます💖
この度は、本当にいい機会を設けていただき
ありがとうございました。
しぐさ美人 京都葵
西村里子