つづれ帯の工房見学へ
先日、西陣爪搔本つづれ帯の工房見学に招待いただき行ってきました。
中学生の時に、友人のお父さんが
爪搔き綴れの職人さんっていうのを聞いて、
どんなのかすごく気になってたんです。
憧れの爪搔き綴れ✨
なんとなーく想像していたのですが、
想像をはるかに超える、
とてつもなく根気のいる作業
伝統工芸士の方が案内・説明してくださいました。
まず初めに見せていただいたのは糸。
パッと見ただけなら同じ色に見えてしまう糸も微妙に違う色。
なんとその色数 数万種。
伺った石川つづれさんでは
「ぼかし」に力を入れていらっしゃるとのこと。
色の境目がはっきりくっきりしているのではなく、
絵画のような徐々に色が変わっていく感じ
そうなると、数万色あってもまだ不十分、
だんだん色が変化していくように
色をつくられます。
いとは6本から構成されているので
例えば2種類の糸の撚ってあるのを戻し(ほどき)、
それぞれ3本ずつ取って再度6本で撚る
そうすれば2種類の糸の中間色が出来上がる
それを納得がいく色ができるまで何度も試してみることもあるそうです❢
通常よりさらに細かい丁寧な作業なんですね。
平面のはずなのに、立体感のあるデザイン、
遊び心あふれるデザイン、
説明してくださったうちのおひとりは、
学校では日本画を勉強されていたそうです。
そして実際織られるときも、
糸の引っ張り加減、織るときの力加減で
同じ一本の糸でも色が違って見えるんです
ちょうど黒い糸で織ってらっしゃったので、
あえて力加減を変えて2段ほど織ってくださったんです。
特に黒は目立つそうで、本当にちょっとしたことで
ずいぶん違う印象の黒になってました。
その日の状況や体調など毎日変わっていくはずですが、
それを考慮しながら糸加減を調整しながら織る、
本当に細かくて根気のいる作業だなと改めて思いました。
普段見ることのできない工房へお邪魔し、
とても丁寧に説明くださりました。
改めて爪搔き綴れ帯の素晴らしさを知ることができました。
素晴らしい機会をいただき感謝でいっぱいです
憧れの帯、いつか手にすることができるとしたら、
どんなデザインがいいかな、
どんな色がいいかな
夢ばかりがどんどん膨らんでます(^^)/
ご理解いただけて、紹介させていただいたことに喜びを感じます。なかなか1度のご紹介ではここまでの文章表現は出来ないのですが、幼少の頃からの経験が深い理解に結びついたのだと思います。現在、伝統工芸産業は需要の低下、後継者不足、原材料の高騰や入手確保の困難など、非常に厳しい状況が続いておりますが、何とか次の世代に繋げていけるように日々頑張っています。これからも、西村様、応援の程、よろしくお願い致します。